管理栄養士の仕事はAIに奪われる?知識より「判断力」が価値になる理由

「AIに仕事を取られる時代が来る」
そんな言葉を、最近よく耳にするようになりました。栄養価計算や献立作成、食事アドバイスなど、AIが担えるようになってきた業務も多く、管理栄養士の仕事と重なる部分が少なくありません。そのため、不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
けれど、本当に奪われるのは「仕事そのもの」なのでしょうか。
奪われているのは仕事ではなく「やり方」
AIの進化によって、多くの作業が自動化されつつあります。条件を入れれば献立案が出てきて、栄養価計算も一瞬で終わる。論文を探して要点をまとめることも、もはや珍しくありません。
こうした流れを見ると、「管理栄養士の仕事は減っていくのでは」と感じるのは自然な反応だと思います。ただ、冷静に見てみると、変わっているのは仕事内容そのものではなく、「やり方」や「役割の重心」です。速さや量、均一性が価値になる業務は、これからますますAIが担うようになるでしょう。その一方で、人が担うべき部分は、別のところに移動しています。
「AIに負けない強み」を探すのが苦しくなった理由
AI時代の話になると、「人間らしさ」「共感力」「コミュニケーション能力」が重要だと言われることがあります。もちろん、それらは管理栄養士にとって大切な要素です。
ただ正直なところ、それだけで差別化するのは難しくなってきました。AIもすでに、それらしく丁寧で共感的な文章を作れる時代です。だからこそ、「AIにできないこと」を必死に探すよりも、発想を少し変える必要があります。AIがある前提で、価値が高まる役割は何か。その視点に立つことが、これからの管理栄養士には求められています。
AIは答えるが、判断はしない

AIは非常に優秀です。ただ、判断や責任を誰が担うのかという問題は、依然として人に残されています。AIは答えを提示できますが、その情報を誰に、どの文脈で、どこまで使ってよいかを最終的に判断する立場にはありません。
情報があふれる時代だからこそ、「この情報は信頼できるのか」「そのまま使って問題はないのか」を見極める視点が求められています。そして、この判断を引き受けることが、これからの管理栄養士に求められる重要な役割です。
これから価値が上がる管理栄養士の立ち位置
AI時代において、管理栄養士の価値は「情報を出す人」から「情報を扱う人」へと移行していきます。AIが生み出した情報をそのまま使うのではなく、評価し、文脈に合わせて調整し、必要に応じて使わない判断をする。その関係に立てる管理栄養士は、今後ますます求められていくでしょう。
差別化の鍵は知識量ではなく「判断力」
知識そのものは、今や誰でも簡単に手に入る時代です。だからこそ差が出るのは、どの情報を使い、どう扱うかという判断の部分です。この判断力は、経験年数や感覚だけで身につくものではありません。必要なのは、科学的根拠をどう捉え、どう評価するかという考え方です。ここで重要になるのが、EBN(科学的根拠に基づく栄養学)を実践する力です。
EBNを学ぶと、AIとの関係が逆転する
EBNの視点を持つことで、AIとの付き合い方は大きく変わります。AIの回答を鵜呑みにせず、使える部分と注意すべき部分を切り分けられるようになります。AIに振り回される側から、AIを使いこなす側へ。この違いは、管理栄養士としての信頼や働き方に、確実に影響していきます。
EBNラボはAI時代の管理栄養士の土台
EBNラボは、知識を詰め込む場所ではありません。流行の栄養情報を追いかけることが目的でもありません。ここで大切にしているのは、根拠の強さをどう考えるか、専門家としてどこまで言ってよいのかを判断する軸を育てることです。
AIに仕事を奪われるかどうかは、「AIを使うか使わないか」の問題ではありません。判断できる側に立つかどうか。そこが分かれ道です。AIが進化するほど、考え、判断できる管理栄養士の価値は、高まっていくことが予想されます。
もし今、情報の扱いに迷いや不安を感じているなら、EBNラボで一緒にその土台を整えていきましょう。





